「親が亡くなったら相続税はいくらかかるの?」——多くの方にとって相続は人生に何度もない出来事ですが、何も準備していないと多額の税金に驚くことになりかねません。本記事では相続税の基礎控除の計算方法と、申告が必要になるケースをわかりやすく解説します。
相続税の基礎控除とは
相続税には「基礎控除」があり、遺産総額がこれを下回れば相続税はゼロで申告も不要です。
基礎控除額 = 3,000万円 + 600万円 × 法定相続人の数
法定相続人とは、配偶者、子、親などの民法上の相続人です。
計算例:
- 相続人が配偶者と子2人の場合:3,000万 + 600万 × 3人 = 4,800万円
- 遺産が4,800万円以下なら相続税0円・申告不要
国税庁の調査では、亡くなった方の約92%は相続税の申告が不要です。つまり、多くの一般家庭では相続税はかからないのが実態です。
相続税の税率と計算の流れ
遺産が基礎控除を超えた場合、法定相続分に応じた計算を行い、相続税の総額を算出します。税率は超過累進課税で、課税価格が大きいほど税率が上がります。
| 課税遺産(法定相続分) | 税率 | 控除額 |
|---|---|---|
| 1,000万円以下 | 10% | — |
| 3,000万円以下 | 15% | 50万円 |
| 5,000万円以下 | 20% | 200万円 |
| 1億円以下 | 30% | 700万円 |
| 2億円以下 | 40% | 1,700万円 |
| 3億円以下 | 45% | 2,700万円 |
| 6億円以下 | 50% | 4,200万円 |
| 6億円超 | 55% | 7,200万円 |
大きな節税効果を持つ2つの特例
相続税は「特例」を活用することで大幅に減額できます。
① 配偶者控除(配偶者の税額軽減) 配偶者が相続した財産は、「1億6,000万円」か「配偶者の法定相続分(通常1/2)相当額」のどちらか大きい方まで無税になります。配偶者がいる場合、事実上ほとんどのケースで配偶者は相続税ゼロです。
② 小規模宅地等の特例 故人が住んでいた自宅の土地について、一定の要件を満たせば評価額を最大80%減額できます(330㎡まで)。これにより課税遺産が大幅に減り、基礎控除以下になるケースも多くあります。
申告の期限と注意事項
相続税の申告・納税期限は、相続の開始(故人が亡くなった日)を知った翌日から10カ月以内です。現金一括払いが原則ですが、延納・物納の制度もあります。
相続税の申告は添付書類が多く、不動産の評価や特例の適用は複雑です。遺産総額が基礎控除を超える見込みであれば、早めに相続専門の税理士に相談することをおすすめします。
まとめ
相続税の基礎控除は「3,000万円 + 600万円 × 相続人の数」です。配偶者と子2人なら4,800万円まで非課税です。不動産(自宅)がある場合は小規模宅地等の特例でさらに節税できる可能性があります。まずはシミュレーターで概算額を確認してみましょう。
