「老後に年金はいくらもらえるの?」——漠然とした不安を抱えている方も多いはずです。年金受給額は加入期間・収入・受給開始年齢によって大きく異なります。本記事では、国民年金・厚生年金の受給額の計算方法と、受給開始時期の選び方を解説します。
年金の2階建て構造
日本の公的年金は「2階建て」と呼ばれる構造になっています。
1階:国民年金(基礎年金) 20〜60歳の全国民が加入。保険料を40年間(480カ月)全納した場合、**2026年度の満額は年間816,000円前後(月68,000円程度)**です(毎年度改定)。
2階:厚生年金 会社員・公務員が加入(基礎年金に上乗せ)。報酬額と加入期間に応じて受給額が変わります。
自営業者・フリーランスは1階部分(国民年金)のみで、会社員・公務員は1階+2階の合計を受け取ります。
厚生年金の受給額計算
厚生年金の受給額は、以下の式で計算されます(新方式):
厚生年金額 = 平均標準報酬額 × 5.481/1000 × 加入月数
例:月収40万円(標準報酬額40万円)で40年間(480カ月)加入した場合: 400,000 × 5.481/1000 × 480 = 約105万円/年(月約8.7万円)
基礎年金(満額816,000円/年)と合わせると: 105万 + 81.6万 = 約186万円/年(月約15.5万円)
繰上げ・繰下げ受給の損益分岐点
年金は原則65歳から受給できますが、受給開始年齢を変えることができます。
繰上げ受給(60〜64歳から受給) 1カ月早めるごとに0.4%減額(最大24%減)。早死にすると得ですが、長生きすると損します。
- 60歳から受給:65歳受給より24%減
- 損益分岐点:約76〜77歳(それ以上長生きすると65歳受給のほうが総額が多くなる)
繰下げ受給(66〜75歳から受給) 1カ月遅らせるごとに0.7%増額(最大84%増)。長生きするほど有利です。
- 70歳から受給:65歳受給より42%増
- 75歳から受給:65歳受給より84%増
- 損益分岐点(70歳受給):約81〜82歳
日本人の平均寿命(男性81歳・女性87歳)を考えると、健康状態が良ければ繰下げ受給が有利になるケースが多いです。
年金見込み額の確認方法
現在の年金見込み額は「ねんきんネット」でオンライン確認できます。また毎年誕生月に届く「ねんきん定期便」にも記載されています。
まとめ
年金受給額は加入期間・報酬・受給開始年齢で大きく変わります。シミュレーターに現在の収入・加入状況・希望受給年齢を入力すれば、おおよその月額受給額と繰下げ効果を確認できます。老後の資金計画の第一歩として活用してください。